【番外編】最近になって思うこと

ちょっと考えが変わってきました

彼はどうして貯金が無くても借金があっても平然としていたのか

あの頃、彼には借金がありました。
そして、貯金が一切ありませんでした。

それは私にとっては信じられないことでした。
私は小さいころから貯金が好きで、大人になってからは投資や仕事を含めて、自分の資産が増えることに喜びを感じていました。
なので、貯金がない、まして借金があるという状況は、自分だったら耐えられないし、不安で仕方ないに決まっています。

でも、彼は、私からしたら信じられないほど、平然としていたんです。
私に借金がバレてしまったことについては動揺しているものの、借金自体についてはちっとも心配するそぶりがありませんでしたし、貯金がないことについてなんとも思っていないようでした。

当時の私は、そんな彼の気持ちが全く理解できませんでした。
彼が何を考えているのか分からなくて、とてつもない不安に襲われたことをよく覚えています。

でもいま、時間が経って、私の考えが少し変わってきたので、今日はそのことについて書きたいと思います。



お金って、何だろう?

「お金」とは「信用」のことである。
といった言葉を聞いたことがあるでしょうか。
紙切れでしかないお金が価値あるものとして流通しているのは、そこに信用があるからだと。

この理論を発展させて、本当に大事なのは「お金」ではなく「信用」なのだという主張があります。

例えば、何等かの事情で家に帰れず、どこかで夜を過ごさなければならない、そんなケースの場合。
一万円あれば、どこかのホテルに泊まることができますよね。
でも、一万円がなくとも、泊めてくれる友達がいれば、宿を得る、という目的は果たせる。
それはつまり、ホテル代に相当する信用を持っているということ。

本当に大切なのは信用であり、これからの時代は「お金」よりもダイレクトに「信用」が価値を持つ時代になる、という主張です。
(たとえば、信用を集めればクラウドファンディングでお金を稼ぐことができます)

ほかにも、こんな言葉があります。

「資産とは、あと何日生きられるかを図る尺度である」

百万円あれば、一年間生きられるかもしれません。
でも、家に泊めてくれてご飯をだしてくれる友達がいれば(それだけの信用を持っていれば)お金がなくても生きながらえることができます。そしてそれはもしかすると、百万円で生きることができる一年間よりも長い期間かもしれません。

 

彼は、「信用持ち」だった

当時の彼は、感覚的にそれが分かっていたんじゃないかな、という気がするんです。
貯金がなくても、少しぐらいの借金があっても、自分だったら何とかなる。
(自転車操業かもしれないけど)稼ぎ続けられるし、困ったら誰かに頼ることもできる。
貯金の有無より借金の有無より、そういう関係性があることの方が大切。みたいな感覚があったんじゃないかなと。

私は、困ったときは極力自分で解決したいし、いつ何があるか分からないから働き続けられるかも不安。
だから安心を買うために、手元のお金を増やそうとしていたのかもしれません。

一方彼は甘え上手で、友達が多くて、仕事先の上下関係もとっても良好で、そういった関係をとても大事にしています。
だから誘われれば遊びにも飲みにもいくし、飲み続けたい人がいれば二次会でも三次会でも付き合う。

金欠になるより、そういった関係が無くなってしまう方が一大事!という価値観の人なんです。
当時はそういう理屈が一切理解できなかったけれど、今振り返ってみれば、そうやって彼は、お金を貯める代わりに信用に投資していたのかな、と思えるようになった昨今でした。

 

……うーん、少し良く書きすぎたかも(笑)
もちろん、ただ単に本人が、飲み会大好き!遊ぶの大好き!の刹那主義者であることは間違いないですし、人間関係を大事にする、といっても度が過ぎていたとは今でも思います。

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